放射線科 RADIOLOGY

一般撮影と呼ばれ検診等でなじみのある胸部(肺)や腹部、全身の骨を撮影する部屋が2部屋、バリウム(胃透視検査)の他、透視検査を施行する透視室、CT撮影室、乳房撮影室、その他手術中に使用する外科用イメージ装置、病室・救急処置室で使用するポータブル装置を配置しています。

PACS
(Picture Archiving and Communication System)

2010年4月1日から稼働しています。通常パックスと呼ばれ、医療用画像管理システムまたは医療画像保管伝送システムといいます。デジタル化された医療画像はサーバーに保存され端末装置のある各外来・病棟にて必要な時にいつでも画像が閲覧でき当院のネットワーク化に大きく貢献しています。

過去13年分の画像がサーバーに保存されており、比較も容易にできます。また胸部単純X線画像用処理プロセッサーとして、鎖骨/肋骨の減弱像を可視化できるシステムを導入し、病変の見落としや誤検出の防止と、読影効率が向上しています。
 ※2023年12月1日にシステムを更新しました。

一般撮影装置

DR(デジタルラジオグラフィー)

人体を透過したX線を瞬時に電気信号に変換し画像にするフラットパネルディテクター(FPD)方式を導入しています。
※2023年12月1日にシステムを更新しました。

特徴

  • 旧システムより少ない放射線量で撮影が可能になり、人体に受ける被ばく線量が低減します。
  • FPDの構成筐体表面に銀イオンAg⁺を含み抗菌作用があります。
  • 解像力を最大限に活かす高鮮鋭化により、画像の微細構造の表現を実現します。

X線発生装置

最新式の高効率インバーター式X線装置で一般撮影DRシステムと相俟って被ばく低減とX線曝射時間の短縮により難しい状況下においても診断可能な画像が撮影でき再撮影率が低くなりました。
※2023年12月1日に機器を更新しました。

X線TV装置(X線透視装置)

X線透視装置は間欠的に曝射するX線を用いて、体内の透視画像がリアルタイムに動画で観察できます。胃バリウム検査を代表とする消化器系の検査や整形外科での骨折の整復に使われます。

CT装置(コンピューター断層装置)

GEヘルスケア・ジャパン製64列CT装置を設置しています。本装置の特徴は天井に設置したAI搭載のDLカメラにより最適なポジショニングとスマートなワークフローを実現、1024マトリクス画像再構成(以前は512マトリクス)により更なる高分解能画像を実現し、肺の中などの微細病変検出の向上、逐次近似画像再構成法ASiR-Vを搭載しルーチン検査時に、最大82%の低線量撮影時に同等の画像クオリティを描出可能(被ばく低減)となっています。 
※2023年12月1日に機器を更新しました。

ポータブル撮影装置

放射線撮影室まで来ることが出来ない患者さん(救急・重症・寝たきり)のために、移動型のX線撮影装置があります。高出力タイプのため、呼吸をしたままでもブレることなく撮影が可能で、消音のため夜間など他の患者さんにも迷惑をかけません。
※2023年12月1日に機器を更新しました。

外科用イメージ装置

手術室において、主に整形分野で最善の手術が行われるように途中経過を透視動画で観察するための装置です。あらゆる方向からアプローチが可能な機構となっています。またX線被ばくを低減させる機能も装備しています。
※2023年12月1日に機器を更新しました。

乳房撮影装置(マンモグラフィ)

新病院移転を機にフィルムレス運用となりました。マンモビューワシステムを導入しました。
※2023年12月1日に機器を更新しました。

特徴

本装置は「受診者の痛みと心理的負担の軽減」をコンセプトに女性中心で設計されました。体に触る部分の機械的冷たさを感じさせない素材、そして装置の硬さを感じさせないラウンドシェイプ形状を採用しています。撮影台の角部分は、丸みを帯びた形状にすることで、腋窩や胸壁が触れるポジションでの痛みを軽減します。

◆痛みを軽減する緩やかな圧迫
高精度な圧迫検出により、圧迫圧に応じて圧迫速度を徐々に減速する美圧システムを搭載しています。圧迫圧により圧迫スピードが変化する方式は、受診者の様子を見ながら、痛みの低減と確かな乳腺の進展を可能にします。

本院の乳房健診の内容

  • 3名のマンモグラフィ認定技師を含めた4名の女性技師で撮影しております。
  • 左右の乳房それぞれ上下、斜め方向から合計4回撮影します。(諸事情により2回の場合もあります。)
  • 2名のマンモグラフィ読影認定医がそれぞれ読影し精度・信頼性を維持するためにWチェックを行います。
  • 川崎市の乳がん検診では当院の放射線科医(マンモグラフィ読影認定医)が一次読影を行い、その後医師会で行っている二次読影会に提出して最終判定を行っています。(各認定医は日本乳がん検診精度管理中央委員会によるものです)

日本女性のがんで最も多いのが乳がんであり、乳がんになる人の割合は9人に1人と決して他人事ではありません。2016年には、乳がん(上皮がん含む)罹患数は9万人を超えています。また、死亡数も年々増えております。
私どもは、皆さまのお役に立てるよう精度の維持・向上に向け日々精進しております。40歳以上の女性の方は、検診をお勧め致します。
検診のほか、乳房に自覚症状のある方やご心配を抱えた方は、外科(乳腺)外来にて女性医師が診察を行っておりますので早期の受診をお勧め致します。